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2006-12-04
第23回「ツクリカケ」
ものの造りかけというのは実に魅力的である。未完成が魅力的という意味ではなく、
途中経過を目の当たりにするという行為、事実に何故か満足感を得てしまう。それは
完成すれば塞がれてしまう空を惜しんでのことだろうか、いやそればかりではなさそ
うだ。街の発展をリアルタイムで目撃するということは、その時代を生きた証として記
憶に残る。完成すれば何十年とその姿をとどめることになる巨大な造形物の生まれる
姿を目撃できることに、今の時代を生きていることを実感できる。